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肺外結核については、主として頸部リンパ節結核についてDr Hongが解説した。

 

? 検査業務の精度管理(藤木)
検査技師だけを集めた講義と討論のなかで行われた。ここには医師数名を含めておおよそ50名の参加者があった。セッションは、13時30分〜16時30分までの3時間で、ブレイクなしの熱気にあふれる中で行われた。藤木は基調講義として、塗抹検査の精度管理を中心に2時問の講義を行った。講義内客の骨子は次の通り。
塗抹検査の質の改善
I. 何故塗抹検査は重要か
1) 塗抹検査の意義
2) 感染者から発病する割合
3) 塗抹検査と培養検査の比較

 

II. 結核菌をどの様に検出するか

 

チール・ネルゼン染色法

 

III. どの様に塗抹検査の質を改善/維持するか

 

1) スーパービジョンシステム
2) 塗抹の精度管理法
IV. 質疑応答
講義は英語対ベトナム語の「逐語通訳」で行われ、通訳者も優秀であったが、持ち時間は実質半減されてしまっている感はぬぐえない。大変熱心で積極的なセッションになったため、次のDr Vanの持ち時間の一部を藤木の割り当てにふりわけてくれた程であったが、質疑応答時問に限界があった。通訳付きセッションの宿命である。

 

? ベトナムにおける検査業務(Dr Van)
ベトナムにおける塗抹の精度管理は次の通り。
塗抹検査の質をみるため、塗抹検査標本はDistrictの検査室から10%の陰性、10%の陽性標本をProvinceの検査室へ送り、クロスチェックが行われる。クロスチェックの結果は中央の研究所(NITRD)の検査室へ送られ集計される。
Dr Vanの報告時に末端検査室における塗抹検査結果、サイズの不統一や結果報告用紙記入のエラーに関する改善についての討議が行われた。
1992年から1995年におけるベトナムの塗抹検査精度管理の現況報告によれば、ベトナム全国577のディストリクトを北部・中部・南部に分け、陽性の一致率(sensitivity)、陰性の一致率(specificity)を集計したところ、これま

 

 

 

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